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行動経済学入門 その70 なにを時間解釈の元としているか?

  • 時間解釈理論

前回は心理学者のヤーコブ・トロープとニラ・リバーマンが提唱している時間解釈理論について説明をした。
時間解釈理論では、人が何かしらの対象の価値を評価する際は、その対象を心の中で解釈し、その解釈が評価や選好を決定し、対象が時間的に離れている場合と、近い場合とでは、同一の対象に着目する観点が異なる、というものだった。
当たり前のような気がするが、理論として提唱した功績が大きい。
例えば、地震などの災害が発生した場合、揺れている時はとにかく自分の命を最優先し、避難時には荷物を最小限にするだろうし、避難後に落ち着いた場合は現実的に避難生活が始まるので生活に必要な荷物の運び出しや、長期の食料の確保について考えることになる。
前者のより抽象的、本質的、特徴的な点に注目して対象を解釈することを「高次レベル」の解釈と呼び、後者のより具体的、表面的、手待つ的な点への着目による解釈を「低次レベル」の解釈と呼ぶ。
このような時間的解釈の違いはなぜ起こるのかトロープとリバーマンはヒューリスティクスによるものだと説明している。
ヒューリスティクスは簡易に使える解決策である。つまり、現実には将来の出来事に関する知識は少ないことが一般的で、低次の情報は信頼性が低いか、そもそも入手できない場合が多い。
また、遠い将来に関する決定は、変更したり延期することもできるため、遠い将来に関しては低次の解釈は軽視しがちになる。
要するに分からないのだから、考えたって無駄だし、時間があればなんとかなるだろうと思えてしまうのだ。

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