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パナマ文書流出は世界恐慌の幕開けか?! 2016年5月10日は審判の日として記録される

今月は本当に色んなことが起きた月だったよね。
新潟県中越沖地震を経験した新潟在住の私は熊本地震も驚いたが、それよりもパナマ文書流出の方がインパクトが強かった。地震報道のせいで情報露出は小さくなった感はあるが、これは大問題だ。

【5分でわかる】“パナマ文書”と“タックスヘイブン”を解説したマンガ

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【5分でわかる】“パナマ文書”と“タックスヘイブン”を解説したマンガ

エドワード・スノーデン事件にも匹敵するインパクトだと思う。
エドワード・スノーデン事件では、CIAとみんながよく知るアメリカの大手IT企業が国民だけでなく、世界中の人を盗聴・盗聴協力していたことで大問題になったよね。

パナマ文書がなんなのか簡単に説明すると、パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出したとされるもので、過去40年にわたる業務内容に関するデータがおよそ2.6TB (テラバイト)もあった。
40年前から保存されていたデータで、それが2.6TBというんだから、現在のHD事情に換算しても、それがどれだけ膨大だったかが窺える。

実際、流出データが膨大すぎて、解析がまだ終わっていないらしい。
しかも、流出があくまでもパナマの一法律事務所からだけであり、世界のタックス・ヘイブン利用者のごく一部分でしかないということ。

▼「パナマ文書」とは何なのかまとめ、問題の本質や資産隠しの現状、そして各界の反応は

タックス・ヘイブン(租税回避地)を利用して大企業や個人が税金の「節税」を行っていたことを裏付ける「パナマ文書」がパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出したことが大きな話

流出自体はもっと前に行われていて、最初に入手したのはドイツの南ドイツ新聞と国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)だという。あまりに膨大なため100以上のメディアが手分けをすることになった。そして、1年以上かかり解析し、裏を取って今回の報道と繋がったようだ。

で、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は来月10日に、追加情報を公開するとしている。
日本関連は既に情報がリークされているけど、関連する法人や個人名が最低でも270件以上あるとされている。

名前が上がっている著名人
名前が上がっている著名人

2016年4月27日のTV TOKYOニュースでは以下のように紹介している。

いわゆるタックスヘイブン=租税回避地の実態を記した「パナマ文書」に、日本に関連する回避地法人が、少なくとも270以上記載されていることがわかりました。
「パナマ文書」を公表したICIJ=国際調査報道ジャーナリスト連合に参加する共同通信の分析によりますと、日本企業では大手商社の丸紅や伊藤忠商事などが記載されていました。
両社はいずれもビジネスのための出資だとし、「租税回避は目的でない」と説明しています。また、個人ではコーヒー飲料大手UCCホールディングスの上島豪太社長が、イギリス領バージン諸島にある企業の株主として記載されていることが新たにわかりました。
UCCホールディングスは、「日本の税務当局に求められた情報は随時開示し、合法的に納税している」とコメントしています。

▼パナマ文書 来月10日公表へ

パナマ文書に対する日本政府の対応は基本スルーの方針のようだが、具体的な会社名、個人名が5月10日に公表となれば、いくら合法であっても追及は免れないだろう。
パナマ文書が突きつける問題はかなり深刻でインパクトは大きい。

というか、日本政府は予めリークを知っていた感もある。マイナンバー制度で本来は必要のない銀行口座と紐付けした理由も、タックス・ヘイブン絡みの裏を取るためだとも噂されている。

では、租税回避地=タックス・ヘイブン(天国ではない)は取り締まれないのか? というと、利用自体は違法ではないためどうにもならない。

中には法人税の脱税をしているケースもあるだろうが、そうでなければ基本的にはどの国に資産を預けようと取り締まることはできないんだよね。

これはかなり問題で、例えばアメリカの例なんだけれど、アマゾンが本社を置くワシントン州シアトルはかつては、所得税はあるものの売上税(消費税みたいなもの)がなかったんだよね。

だから、事業所得を赤字にしておけばその税額分を安くできた。
つまり、競合他社よりも安く販売しつつ、節税ができるためそりゃあ競争に強いよね、ということになる。
現在は他州なみの税率になっている。

また、スターバックスも敢えて赤字にすることで税金を払わずに済んでいるし、アップルの実行税率が昨年は2%未満だったと報じられるのもそうだし、東証上場上位50社のうち45社がタックスヘイブンを活用している。
今や国際企業にとって競争手段、生存手段として必要不可欠なものになっているのだ。

パナマ文書が突きつける問題というのは、タックス・ヘイブンの利用が合法であると見なされた時が最も深刻なんだよね。
だって大企業がガッツリ稼いで、しかもそれを母国に納税せず還元しないのなら、中小なんて競争に勝てるわけないんだし、自分達だけ真面目に納税するなんて不公平だからね。

合法ということになれば、中小零細・個人だってタックス・ヘイブンを使いはじめる。ふるさと納税なんかよりもよっぽど実入りがいいはずだ。
個人がタックス・ヘイブンにペーパーカンパニーを作るにはハードルがある、とは言いつつも実際には裏道があったりする。それが5月10日、方法とともに表沙汰になる。

富裕層ともなると、もはやはタックス・ヘイブンにすら納税しないこともある。
「PT(パーペチュアル・トラベラー)」と呼ばれる人達で、「永遠の旅行者」という意味だ。

例えば、その国で納税義務が生じない期間をだけ過ごすことで、所得税や住民税だけでなく、贈与税や相続税など一切の税コストをかからなくする方法がある。

収入の多いミュージシャン・音楽家やデザイナーなど、世界的に活躍の場がある職業の人などは、数か国で活動することによって「PT」状態を作り出すことができ、大幅な節税が可能になるんだよね。

こういうことが、アメリカ・中国・ロシア・イギリスなど大国のエリートや有名企業が行っていたとすれば、トリクル・ダウン理論は根底から覆されてしまう。

トリクル・ダウンというのは、儲かっている人は多く納税し、儲かっていない人はそれなりに納税することで、国が格差を考慮して富を再分配する、という考え方だ。

トリクルダウン理論は破綻している
トリクルダウン理論は破綻している

しかし、儲かって税金をたくさん納めなくてはならない人達が、母国に納税せずに税金の安い他国にお金をもっていっちゃうとなると、相対的に国は貧しくなってしまう。いくら消費税をあげようと意味がない。穴の空いた風呂釜からは水がじゃぶじゃぶ流れるだけだ。

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