ネット投票で人気No1の国民の生活が第一はなぜ無視され続けるのか? 前編

連日報道されている衆議院選挙関連報道ですが違和感があります。
どんな違和感かというと、民主党から離党した小沢一郎氏が旗揚げした

「国民の生活が第一」の露出があまりにも少ないことです。

次の衆議院選挙は日本の将来に非常に大きく関わってくる選挙となるはずです。
普段から政治に無関心の国民も消費税増税やTPP、生活保護、年金問題となれば嫌でも関係してきます。

対中政策やエネルギー政策でも日本のビジネスに大きく影響してきます。
どうすれば現在のデフレを脱却できるか? その鍵は、次期衆議院選に掛かっていることは確かです。

その渦中において「国民の生活が第一」の露出があまり低いことが気になります。
鳩山氏が不出馬を表明し政界引退を決断したことも気になります。

いったいなにが起きているのでしょうか?

まず「国民の生活が第一」の基本政策を見てみましょう。

3つの基本政策が掲げられています。

1.原発ゼロ
2.消費税増税は反対
3.地域が主役の社会

▼国民の生活が第一の政策
http://www.seikatsu1.jp/policy.html

党名に「国民の生活が第一」とあるように、国民が望んでいる政治をしよう、というのがこの党の理念です。
それが実現できるかどうかはさておき、もっとも国民ウケしそうな党がなぜかマスメディアでは出てこないのです。

第三極として維新の会の露出は多くても、国民の生活が第一の露出は少ない。
むしろ第三極ブームは国民の生活が第一が先駆けのようなものなので、この扱いはなにか違和感があるわけです。

そこで仮説として、「国民の生活が第一」が与党になると困るなにかがある、と考えてみます。
「国民の生活が第一」略して「」が与党になるとマズイということは、別の党が与党になった方がよい、ということを意味します。

2012年11月22日現在の注目政策を比較してみます。

 10%
TPP 参加するが交渉次第
原発 限定再稼働
景気対策 経済成長率3%
外交・防衛 日米同盟強化・集団的自衛権の行使

■民主党

消費税増税 10%
TPP 交渉参加
原発 原発ゼロ
景気対策 ?
外交・防衛 ?

■維新の会

消費税増税 11%
TPP 交渉参加
原発 脱原発
景気対策 グローバル化と競争力強化
外交・防衛 日米同盟強化・集団的自衛権の行使・憲法9条改正

■国民の生活が第一

消費税増税 反対
TPP 反対
原発 原発ゼロ
景気対策 地域経済活性化
外交・防衛 日米同盟深化・集団的自衛権の行使・専守防衛

消費税増税については、国一が反対なのに対して、自民・民主・維新が10%以上を予定しています。
TPPについては、国一が反対なのに対して、自民・民主・維新が基本的に賛成。自民が不利な項目が改善できれば参加なのに対して、維新が積極さを見せています。

原発については、自民が安全を確保できた後に再稼働なのに対して、民主・・国一が脱原発を目指しています。民主・維新は現実的で、代替エネルギーが確保できれば段階的に脱原発となっています。

景気対策については、維新がTPPを利用したグローバル化と、各地方の競争力による内需拡大を画策している一方、国一が地域経済という地方(ローカル)を守る政策を打ち出しています。

外交・防衛については、各党ともアメリカとの同盟と軍事力に頼りつつも、維新については憲法9条(戦争の放棄)を改正し、積極的にアメリカに頼らない軍事力を持つ考えがあるようです。

なお、集団的自衛権というのは、他の国家が武力攻撃を受けた場合に、直接に攻撃を受けていない第三国がこれを援助し、攻撃に対して共同で防衛を行う国際法上の権利のことで、要するに日本が攻撃されたら、同盟国であるアメリカに頼る、あるいはアメリカの戦争に協力する、ということを意味しています。

マニュフェストについては選挙前ということもあって、各党とも検討中であったり、差別化を計るための微調整があるかもしれません。解釈も変わってくると思います。
大きな違いは消費税増税とTPP、景気対策、外交安全保障政策でしょう。
この4つは日本の経済と主権に大きく関わってくる問題です。
「国一」が4つの項目について、他政党と大きく異なっていることが分かります。

では、「国一」の世論調査はどうでしょうか?

2012年11月16日の朝日新聞の世論調査はこうなっています。

▼比例投票先は自民23%、民主16% 朝日新聞世論調査
http://www.asahi.com/politics/update/1116/TKY201211160758.html

1位の自民党が23%に対して国一が1%となっています。
2012年11月17日の読売新聞の世論調査はこうなっています。

▼比例投票先、自民26%民主13%…第3極失速

 読売新聞社は、衆院解散直後の16日夕から17日にかけて緊急全国世論調査(電話方式)を実施した。

1位の自民党が26%となっています。
国一については出ていませんが、太陽の党が5%なのでそれ以下の扱いとなっていると思われます。

2012年11月17日の毎日新聞の世論調査はこうなっています。

▼自民17%、維新13%、民主12% 衆院比例投票先、三つどもえ鮮明
http://mainichi.jp/select/news/20121119ddm001010059000c.html

1位の自民党が17%となっています。
2012年9月~11月の時事通信の世論調査はこうなっています。

▼時事通信
http://www.jiji.com/jc/v?p=ve_pol_politics-support-pgraph

8月 0.9%
9月 0.7%
10月 0.5%

パーセンテージにばらつきがありますが、新聞各社は自民党が1位である、という結果は変わりません。
国一については無視されてたり、1%以下という結果です。
共通していることは、自民党が人気で、国一はほとんど注目されていない、ということです。

つまり、新聞各社の調査では国民が自民党の政策を推している、ということを意味します。 本当なのでしょうか?

自民党の政策はというと、

■自民党

消費税増税 10%
TPP 参加するが交渉次第
原発 限定再稼働
景気対策 経済成長率3%
外交・防衛 日米同盟強化・集団的自衛権の行使

となります。細かくはマニュフェスト案があるので見てください。

▼自民党 マニュフェスト

自民党は原発の再稼働検討や国土強靭化計画による公共事業ばらまきなど、従来路線回帰色が非常に強い政党です。
そして、自民党の代表は元総理の安倍氏です。

調査方法にも問題があります。
昼間に固定電話に自動録音されたメッセージを流し投票先を選んでもらう、という調査方法では、若者は含まれていないことと、電話に出る人が限られているということです。

固定電話のある家の主婦や引退した年配の方々が中心ということになります。
特定の層に偏っており、民意を反映した結果とは、とても言えません。
どうにも胡散臭いわけです。

では、新聞以外の世論調査はどうでしょうか?
例えば、ネット上の調査ではどのような結果が出ているのでしょうか?

ヤフー!の2012年11月22日現在のアンケートでは、なんと

国民の生活が第一の支持率が47%となっています。

▼みんなの政治 政治投票投票
http://seiji.yahoo.co.jp/vote/result/201211180001/

みんなの政治 政治投票投票
みんなの政治 政治投票投票

■国民の生活が第一

消費税増税 反対
TPP 反対
原発 原発ゼロ
景気対策 地域経済活性化
外交・防衛 日米同盟深化・集団的自衛権の行使・専守防衛

国一 政策検討案
http://www.seikatsu1.jp/kentouan.pdf

に共感する人が47%いるということです。

実現できるかどうかは分かりませんが、これが日本国民が望むことのような気がします。特に増税については、自民、民主、維新が10%以上を掲げているので、どの政党が与党になっても消費税増税コースです。国民が納得しているようには見えません。
そんなに簡単に御行儀よく納得しているようには思えないのです。

ただし、ネットの場合は、ネット環境のない人やお年寄りが含まれていないことが推測されますが、それでも47%というのは大きな数字です。あるいは捏造ということも考えられます。
とはいえ、電話調査では1%前後のものが、ネットでは47%というのはあまりにも開きがありすぎるのです。

これは若干のズレでは済まされないズレです。

ツイッター上のアンケートでは政党支持率が79%という例もあります。

▼ツノッターでのアンケート結果
http://tsunotter.com/3339

ツノッターでのアンケート結果
ツノッターでのアンケート結果

ネットの世論調査が捏造ではなく民意に近い場合、マスコミと国民との間には大きなズレがある、ということです。偏向報道ということになります。

本当に国一の支持率が低い場合、マスコミの露出度が低い理由も納得が行きます。注目に値しないということでしょう。
しかし、国一の支持率が高い場合、マスコミの露出度が低い理由は意図的ということになります。
意図的に国一の情報を規制しているとしたら、国一の政策がマスコミにとっては都合が悪く、国民には都合が良い、ということになります。

しかし、マスコミは政党ではないので、国一の政策がマスコミにとっては都合が悪い、というのはおかしなものです。マスコミは媒体であって、扱う情報の主体ではないからです。マスコミが国を動かし始めたら、事件が事件を記事にしているようなものです。

仮にマスコミが偏向報道をするとしたら、どのような目的があるかというと、広告主への配慮でしょう。
マスコミが中立を保てないとしたら、資金源の枯渇が考えられます。
つまり、広告主()が付かないと経営が危ぶまれる場合、報道か存続かで迷いが生じます。早い話が、正義か金儲けかという天秤です。

例えば、スポンサーやメディア自身が不祥事を起こしたとしたら、そのことを正しく伝えるのはデメリットになります。
スポンサーの場合は、スポンサーが手を引くことになるし、メディア自身の場合、以後の報道の中立性や公平性に疑問が残ることになります。
痛いところには触れられたくないものなのです。
広告主(スポンサー)とメディア自身の情報についてはアキレスのカカトであり、死角でもあるのです。

大手新聞からテレビ局各社が偏向報道をする場合、最もありえることは広告主(スポンサー)の存在です。
しかし、広告主は一企業ですから、連合してまで偏向報道を強要する理由がありません。
やるなら企業献金をしたほうが現実的だからです。
わざわざ企業理念の違う企業同士が、国の政策に圧力を掛けるのは不自然です。

ではなにかというと、広告主(スポンサー)に共通しているものがあります。
それは、広告代理店です。
広告代理店は広告を出したい企業と、広告手段を持っている媒体とを仲介します。

大企業ともなると、年間に支払う広告費は数十億円になります。
これを年間を通じてバランスよく広告として出稿するには、大きな代理店が必要となります。
単に広告費を払えばいいわけではなく、広告を出す場所も押さえないと広告が出せないのです。

例えば、広告代理店の力が小さければ、広告枠がうまく押えられずムラができてしまいます。
夏に売りたいのに、広告枠が既に埋まっていれば、大きな宣伝は期待できません。
しかし、広告枠は限られているのでバランスよく広告を分配しないと、広告宣伝効果は期待できないのです。
年間の1ヶ月だけ集中して広告するだけでは弱いのです。年間という面で広告を分散し、人々の記憶に残らせることを企業は望んでいます。

では、企業にとって広告宣伝はどれほど大事かというと、非常に重要です。
商品そのものよりも、広告宣伝費がどれだけかけられるかが、その商品の売れ行きを左右するからです。
良いものだから売れるのではなく、売れているから売れるのです。

例えば、AKB48や韓流アイドルの露出は自然露出ではなく、意図的です。裏でお金が流れています。
映画も今や内容以上に広告費が重要視されており、制作費の半分は広告宣伝費が占めています。

もちろん、こういった報道はCM間に流れるスポンサー提供には出てこない「スポット広告」なので、視聴者にとっては広告には見えずニュースとして目に映ります。

今や広告費を掛けられなければ流通にも乗らない、という現実です。
何が言いたいかというと、ブームは創れるし、造られるものだ、ということです。

日本の広告代理店は非常に特殊で、電通一強です。
電通が業界を仕切っているといっても過言ではないでしょう。

朝のニュースで、各チャンネルが同時間に一斉に同内容を流すのを見て不思議に思う人もいると思いますが、これは広告代理店が共通しているためできることです。
新聞の全面広告のように、チャンネルを一斉に押さえているわけです。

その効果はテレビ局が独自に取材したものを取り上げるより、段違いに効果があります。
なぜなら、その時間帯にNHK以外のテレビを見ていた人はすべて、同じ情報に触れることになるからです。
その日に一斉に同じ内容を話す人の数は、相当数にのぼることでしょう。

逆に言えば、国民の意識は電通を通して変えることができる、ということです。
政党が政策を訴えることも、電通を通さないと広く伝えることは難しい、ということです。

話は戻ります。
マスコミが偏向報道をする裏には、電通の存在があるのではないか? と仮定してみると納得できることがたくさんあります。
しかし、電通自体は広告代理店ですから、政党ではありません。
電通自体がマスコミに偏向報道をさせる直接的理由はないのです。

となれば、電通を動かしているのはなにかというと、株主の存在です。
自民党が注目され国一が無視される理由は、電通に流れる広告費と株主の存在です。
マスコミと偏向報道。この奇妙な違和感は2011年の3.11の大震災以降大きくなり続け、多くの人が明らかに「おかしい」と感じるようになっています。

いったい、いま日本になにが起こっているのでしょうか?
調べてみると、非常に根深く恐ろしいもののようです。

後編に続く。

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