売られる日本 後編

CDSの話に戻ります。
CDSは元々企業の債務不履行のリスクを想定していましたが、その金融派生商品としての人気から様々なものが賭けの対象となっています。
賭けの対象になっているということは、前述したSUICAの話のようなことが起きているということです。ゼロから価値が創造され続けています。

元がゼロであれば、そこには何を掛け合わせてもゼロです。
今世界はゼロから作り出してしまった偽りの価値に苦しめられ、ゼロ(デフォルト)に戻ろうとしています。ユーロ危機もそのひとつです。

CDSではありませんが、アメリカでは自社の従業員の健康が賭けの対象となっており、問題視されています。ヒューマン・ヴァリュー特約といって、自社の役員や従業員が死亡したとき、企業の経済的損失補償のために企業が保険金を受け取れることができる保険特約です。家族ではなく赤の他人が従業員の健康を賭けの対象として保険金を受け取っているのです。
今やリスクと名の付くものはほとんど全てが賭けの対象になっています。

どれだけのものが賭けの対象になっているのでしょうか?
CDSだけで約58兆ドル、日本円にしてなんと約5800兆円です。
どういうことかというと、不景気で会社が倒産すること自体が賭けの対象となっている、ということです。人の不幸に賭けている額が約5800兆円にもなっているよ、ということです。

2011年の世界第一のアメリカのGDPが約15,000億ドルなので、計算が合わないし、どれだけの偽金が出回っているのか?
今や資本主義はカジノ資本主義になっているのです。
去年のNYのOccupy Wall Streetデモが注目されたのは、これに関連したことです。

さらに、実体経済から乖離したバブルがありました。

・外国為替デリバティブバブル (約56兆ドル 約5600兆円)
・商業不動産バブル (約25兆ドル 約2500兆円)
・商品先物バブル (約9兆ドル 約900兆円)
・新興国市場のバブル (約5兆ドル 約500兆円)
・クレジットカードバブル (約2.5兆ドル 約250兆円)
・サブプライムローン関連バブル(約1.5兆ドル 約150兆円)

数字の桁が大き過ぎてワケがわかりませんが、何が起きているかというと、要するに錬金術によって世の中の本当のお金と現物の何倍以上もの偽金が出回って増え続けているよ、ということです。
前述したSUICAの有り得ない裏技が使われている、ということが理解できればOKです。

さて、こんなことが長く続けられるわけがありません。
続けても無駄だからです。元々価値がないところから価値を創造していけば、いずれはバブルははじけます。
ただし、バブルがはじけても債務が残り続けます。国がバンザイをしてもその債務が消えるわけではないし、その仕組みこそがCDSなのです。
下手をすれば債務を返済できないことで属国になる可能性もあります。

すると、考えられるのは、みんなでバンザイをすることです。
どこかでみんなが納得が行く形で手打ちにしないと、この虚業というゲームは終わらないのです。チャラにしてリセットしないと最悪の形で終わりを迎えてしまいます。

その舞台装置として選ばれているのが、どうやら日本ではないか? というのが私の妄想です。ユーロとドルが売られ、円が買われ円高になる。
不景気極まりない日本の円が買われること自体おかしなことです。

もし仮に日本に近々大災害が発生することが分かっていたら、日本の破滅というリスクが賭けの対象になっていても全然不思議ではありません。
一方で、日本が破滅せず順調に復興の道を歩む、というのも賭けの対象に成り得ます。

この賭けを成立させるためには、世界にジャブジャブに流れているお金をそっくり日本というギャンブル会場に集める必要があります。
勝敗を分かつイベントは天災ですから、コントロールはできず公平です。

日本が賭けの対象になっていれば日本政府は黙っていませんが、1000兆円という国の借金や、年金問題、そして少子化による税収低下などのことを考えれば、これらをチャラにする条件でギャンブルを引き受けてもおかしくはありません。
まともなオペレーションをしない日銀にも裏が見えてしまいます。

日本政府が専門家の研究結果から日本の災害を避けられないと考えていれば、考えたくはありませんが当然、日本の破滅に賭けるはずです。
大飯原発再稼動、福島第一原発4号機プールの問題、瓦礫の広域処理問題など、政府は日本の破滅を期待しているとしか思えないのです。

日本の大災害

世界金融の崩壊

新たな価値の創出

新世界秩序

こんな流れで事態は進行するのかもしれません。
では、我々は持して待つだけなのか?

続く。

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