内職ブーム来るか?! ヤフーが内職サイトを立ち上げ 進む仕事のデフレ化

2013年1月21日のニュースで、ヤフーがネットで内職ができる新サービスを開始しました。簡単な作業をこなすと、ヤフーポイントがもらえる、というものです。今のところ所要時間は3分程度で、稼げるポイントは2~3ポイントです。
ポイントは1/100なのでお金に換算すると、200円~300円相当となります。
サービス名はといいます。

▼Yahoo! クラウドソーシング

おこづかい稼ぎなら『Yahoo!クラウドソーシング』。いつでも簡単にTポイントがたまる! ためたポイントでショッピングなどYahoo!のサービスを楽しもう!

クラウドソーシングというだけあって、不特定多数の人達で一斉にデータを整理していくのが目的のようです。
例えば、現在出品されている仕事(タスク)は、ヤフーの検索エンジンデータベースを改善するための補助データ作りです。

こんな感じの仕事です。

【直感で選んでください】

表示された言葉が設問文に記述されているものに該当する場合に「はい」を選択!

表示される言葉の一例:

「日本製薬工業協会」
「PDFソフトウェア」
「池袋餃子スタジアム」
「大阪王将」
「104Cafeららぽーと」

言葉は正式な表記や名称でなくても、意味が一緒ならば「はい」でOK!

<例>

『マクドナルド』⇔『マクド』『マック』
『PDFソフトウェア』⇔『PDF』
『ケンタッキー』⇔『けんたっきー』

文字入力のように正確な入力は不要で、間違っていようが仕事は終了します。恐らくはアルゴリズムだけでは解決できない人間の認知性の癖を集計し、データ化した後で、検索結果のフィルタリングに利用するものと思われます。

現在の出品はヤフー側だけですが、今後は様々な企業と提携し、仕事の種類は増えていくと思われます。
Yahoo! クラウドソーシングのサイトからは、クラウドワークスというサイトのリンクが貼ってあり、Yahoo! クラウドソーシングと連携すると謳っています。

こちらのサイトは一時期流行ったいわゆる在宅・SOHO・副業といった種類の仕事です。楽天ビジネスが最も近いサービスだと思います。
アフィリエイトなどとは違う、実労タイプの仕事がメインとなります。

フリーランサーや副業をしたいという方で興味がある人は登録してみて下さい。


http://crowdworks.jp/lp/ycs/mm.html?ref=ycs

この間紹介した定額500円で仕事を受発注できるサイト「ココナラ」もそうすが、現在微妙に副業ブームが起こっています。

▼ココナラ

ココナラは、あなたのできることを500円から出品できて、「誰かの役に立ちたい」「好きを仕事にしたい」「自分の力を試したい」を実現するサイトです。

ただしこれは10年以上前に流行ったSOHOや在宅ワークブームの時とは違い、負のブームです。
デフレ化(モノの価値が下がり売れなくなる現象)が進み、仕事の価値が下がったため、自社でわざわざやらせるとペイできなくなったことを意味します。

正社員をリストラして、派遣社員や契約社員に切り替えるようなもので、いってみれば、今までこういった仕事をしてきた人達がいなくなって、もっと安くやってくれる人達に回ってきてしまった、ということを意味します。

小銭を稼ぐにはいいのですが、生計を立てるにはちょっと厳しい内容です。
生計を立てられるぐらい儲かるなら、企業が外注には出さないからです。

しかし、良い面もあります。仕事を発注する側です。
最近ではノマドやノマドワーキングという言葉が流行っていますよね。

「オフィスのない会社」「働く場所を自由に選択する会社員」を指すのですが、SOHOと在宅ワークとどう違うのかというと、一応はプロジェクトごとに集まり、プロジェクトが終わると解散する、という違いがあります。

例えば、スマホアプリを開発する学生ベンチャー企業があるとします。
仕事にはノートパソコンがあればいいので、オフィスを借りる必要はなく、仕事場がスタバだったり、マックだったりします。

通信はWi-Fi設備があればOKです。

元々はノマド(nomad)は、英語で「遊牧民」を意味しており、定住する場所を持たないことから名付けられました。
これがいいかどうかは別として、固定費を掛けなくても起業できる理解と環境が整ったことと、オフィスを借りる固定費リスクを恐れずに始められて失敗したら最小限の損害で済む、というのが特徴です。

デフレ化が進み、まっとうな方法ではお金が掛かりすぎて起業が難しいという人達が、なんとか生き残るために、色々と動き始めてます。

話は戻りますが、ちょっと前と違って、特殊スキルを持つ人や、高度なスキルを持つ人を安い報酬で買い叩けるようになった、というメリットがあります。これが大きな違いです。

中々発注する側に回ることはないかもしれませんが、スマホアプリで面白いアイデアがあるのならば、プロジェクトを組んでプログラマーを雇い一山当てるなんてことが気軽にできます。敷居が下がっています。

一方、海外に目を向けると、さすがに日本よりも労働賃金が安いので、こんなことが起きています。海外就職研究家の森山たつを氏の記事なのですが、今、カンボジアでは日本語のデータ力が行われているそうです。

1万円のカンボジア人が「日本語入力」 日本人に残された仕事はあるのか?

   ひと月ほど前にアジア各国を回って、現地で働いている人や起業している人たちと会ってきました。彼らは口々に「大変だけど、楽しい!」と言っていました。実際、彼らの顔はイキイキしてい

記事を引用するとこんなことが書かれています。

日本で普通の生活が難しくなっている理由は、東南アジアを歩くとすぐに分かります。先進国の人が貧しくなっている代わりに、途上国の人が豊かになっているからです。

今回、カンボジアで衝撃的な光景を見ました。10年前に日本人のアルバイトがやっていた文字データ入力の仕事を、カンボジア人が行っていたのです。

日本語が分かる人は少ないのに、なぜそれが可能なのか。それは、マウスでできる画像データの修正と、アルファベットの入力作業のみ行っているからです。
その作業が終わると、次工程の中国やタイにデータを飛ばしていました。

日本人がインターネットで送った元データを、カンボジア人が一次加工し、中国人やタイ人が完成データにして日本の顧客に戻してくる。
データの移動コストは、金額・時間共にほぼゼロです。

「日本語が話せるタイ人が月給5万円でこれだけ仕事をしてくれるのに、日本人に20万円払う必要はどこにもないよね?」

こう言うと、「日本は生活費が高いんだから仕方ないだろ!」と反論がきます。確かにその通りなのですが、そんな個人の事情とは関係なく、仕事は無情にも月給5万円の人のところに流れていきます。

そうやって、月給20万円の日本人の給料は少しずつ下がり、月給5万円の日本語が使えるタイ人の給料は少しずつ上がる。
そしてタイ人の仕事も、少しずつ月給1万円のカンボジアに流れていくのです。

(引用終了)

驚くべきことは、比較的障壁となっていた「言語の壁」というのが、仕事を工夫することで取り除かれていることです。
グローバル化が進んでも、言語の壁が守ってくれる、という論調があるのですが、この調子だとそのようなものは幻想だった、ということになりかねません。

海外で同じ事ができるのならば、当然賃金の安いところへ仕事は流れていくのは当然です。
今はまだ大きな変化は起こってはいませんが、少子化が目立ち始める10年後には、最初に紹介した副業サイトも海外労働者に取られて無くなっているかもしれません。

ヨーロッパではイスラム圏から安い賃金で働く移民が大量に流入したことで、職を奪われた人達がデモを起こしています。
若者の失業率はなんと5割を超えています。

この記事の意味しているところは、職人的な仕事はいずれ衰退し海外に移転するか機械化されるだろう、ということです。
仕事はあるけれど、仕事をしたらダメ、というジレンマというかパラドクスが存在していて、勝ち残るためには、仕組みを作ってうまく回す仕事(中抜き)をしないと、ジリ貧になるよ、ということです。

悲しいことですが、日本のモノづくりが衰退し、産業の空洞化を招いたことが、今後まだまだ起こり得るということです。

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