ついに発見か?! 神の粒子「ヒッグス粒子」

欧州原子核共同研究機構(CERN)が2011年12月13日の午後10時より緊急記者会見を行い「ヒッグス粒子が存在する確からしさは98・9%」と発表し話題を呼びました。

素粒子物理学での発見は99・9999%以上の正確さが必要で、来年4月に追加実験を行うそうです。

最初に興味がない人のために、それが自分にどう係わるのかを書きます。
ヒッグス粒子が発見されて研究が進むと、質量の謎が解明されます。
質量をもし限りなくゼロに近くすることができれば、重さの概念が変わります。

重さをコントロールできるとUFOみたいな乗り物が登場する可能性もあるし、ロケットを今より高速でリスクなく発射できる可能性があり、地上以外でも人類の生活圏が広がる可能性もあります。正にSFの世界です。

で、神の粒子と呼ばれる「ヒッグス粒子」とはなにか?
この間、ニュートリノが光速を超えているかもしれない、という報告がありましたが、光速を超えるには質量がゼロでなければおかしい、ということになり、アインシュタインの相対性理論に矛盾する結果として注目を浴びました。

このヒッグス粒子というのは、質量を直接決定しているものとして60年代から予見されていました。
結構難しい話なのですが、面白いので簡単に説明します。

まず質量には2つの意味があります。

1つは重力質量ともう1つは慣性質量です。

重力質量は、普通に「重さ」のことを意味します。体重と同じ意味です。
質量が大きければ、周りに及ぼす重力の大きさは大きい。また、重力を受ける力も大きいとされています。

2つ目の慣性質量は動きにくさを表します。
質量が大きければ同じ力で動かしても動かしにくいとされています。
体重60キロの人と体重30キロの人が同じブランコに乗ると、重い人の方が加速しにくいというものです。

で、質量というものがある、というのは知られていましたが、その質量が一体どこから発生しているのかが分からなかったのです。
物質を細かく見ていく技術が進むにつれて、細かく見ればみるほど、物質には直接的に質量を生み出す元が見付からない、というややこしいことになったわけです。

例えば、物質を構成している分子があって、それは原子に分けられます。
原子も6種類のクォークと6種類のレプトンからできている、ということが分かっています。

物質は素粒子から出来ていて、その素粒子は実験で確認ができます。
実験をすると素粒子は、真空では光の速さで動くことが確認されています。
光速で進むということは相対性理論では、質量がゼロでなければおかしいので、じゃあ質量はどこにいったのか? という話になるわけです。

そこで、1964年にピーター・・ヒッグスによって、「ブレーキがかかる」という考え方が登場しました。
光の速さは、真空中で光の速さであって、物質の中では遅くなります。
空気の中、ガラスや水の中では遅くなることは知られています。
光が物質の中を進むときに、光がその中の物質と反応し、ブレーキがかかると考えることができます。

その応用で、本来、光速で動く素粒子には、その動きを阻害するなにかがあるのではないか? と推測したのです。
それがヒッグス粒子です。

ヒッグス粒子はたとえるならば泥みたいなもので、宇宙のそこかしこにあると考えられています。それに素粒子があたると泥がつきブレーキが掛かり、質量となる、という考えです。

ヒッグス粒子はLHCの衝突実験でおよそ10兆回に1回しか生成されないと言われており、中々発見されなかったのです。
で、それがようやく実験で確認できたかもしれない、というニュースなのです。

▼CERN 画像

【引用元 goo イメージサムネイル】

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