長岡式:074【激しい広告宣伝はファンの口コミをへらす】

バイラル・マーケティングいわゆる
口コミを広めるコツは、
広告宣伝をあまり
派手にしないことだ。
少し足りない部分があるからこそ
興味のある人は、
それを補間しようと
口コミしてくれるのだ。

「口コミ」という宣伝手段がある。
これはマス媒体を使わず、人づてに宣伝を行う受動的な広告のことだよね。
一般的な能動的な雑誌・新聞・テレビ広告などと違って、口コミというのはユーザー任せだから、どのように宣伝が広まるかは定かではない。

あくまでもユーザー任せだから、良く伝わることもあるし、悪く伝わってしまうこともある。

ただし、成功するととてつもない効果があると言われている。
なぜなら、口コミというのは広告というより信仰による布教のようものだからだ。
「ユーザーが良い」と思っているのに、世間では認知度が低く、その良さを共感できない場合、ユーザーは自らアクションを起こし、その良さを伝えようとする。

例えば、たまたま入った地味なラーメン屋があったとする。駐車場もなく、立地条件も良くない。しかし、食べてみたら美味しいとしよう。
このような場合、ユーザーはこのお店が人知れず埋もれてしまうことを恐れて、口コミでこのお店の良さを伝えようとするかもしれない。

ただし、口コミ発生はこのお店が大規模な宣伝活動を行っていない場合に限る。

なぜなら、口コミによる宣伝は、そのお店の広告宣伝活動よりは大抵効果が小さいからだ。

既にそのお店がのぼりや、雑誌などに広告を出していれば、ユーザーはよほどの人脈がない限りは、熱心にそのお店について紹介することはない。一人の人間ができることはたかが知れているからだ。

激しい広告宣伝はファンの口コミを減らすわけだ。
既に激しい広告宣伝をしているのに、自分ひとりがそれに加担したところでたいした力にはならないし、下手をするとその店の回し者かと思われるのがオチだ。

口コミが発生するのは、明らかに良いと分かっていることが前提条件で、なおかつ、その存在が全く世に知られていないと思われ、なおかつ、その主体がユーザー一人の口コミ以上の広告宣伝活動を行っていない時に起こりやすい。

その存在の命運は、ユーザーの善意に掛かっている時には、全滅寸前の少数民族のように保護プログラムが社会的に発動する。
ある意味、人々に伝えなければならない本人があまりにもやる気がないから、ユーザーが半ば怒り呆れた調子で、布教活動を始める。

完全無欠なのではなく、過失や瑕疵(ある物に対し一般的に備わっていて当然の機能が備わっていないこと)があることがポイントなんだよね。
例えば、2009年あたりから流行り始めた「訳あり品」というのは好例だと思う。

そもそもは正規品になるだけの素質を持っていながら、見た目や、時機といった些細な欠陥によって、非正規とされ、市場に出回られないものが訳ありと呼ばれ、一部の理解のある人達にだけ卸されていたものだ。

ところで、口コミの効果は絶大だからこそ、最初から大規模な広告宣伝活動をせずに、口コミの発生を狙ったメーカーというのも増えている。
ブログやSNS、ツイッターといった個人情報発信ツールに拾われるのを待つメーカーもある。

ペプシが毎年発売している風変わりなコーラシリーズや、男前豆腐店の豆腐、それから、萌えキャラを採用した農作物などが記憶に新しい。

口コミを発生させるには、過失や瑕疵を敢えて作ればいいわけだから、例えば、こんなもの誰が食べるの? と思わせるバケツプリンや、あまりにも大盛り過ぎて普通の人は食べきられないラーメン二郎などがお手本になるかもしれない。

ネット時代の口コミは、その商品が売れなくてもいいんだよね。その商品を開発したメーカーが有名になれば、関連商品が売れるからだ。メーカーホームページにリンクが張られれば、関連商品のリンクにも近くなる。
いわゆるエサとかおやつ商品というわけだ。

だから、明らかに利益の上がらないバカな商品を作っても、それが話題になることで株価が上昇すれば、損して得取れで儲かることになる。
もしどうしても売れなくて困っている場合は、上記の方法を試してみる価値はある。

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