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ネットをあまり使わずに起業できるか? その4 いまくれのタイミングを揃える逆張り戦略

前回は広告の反応率の低さはタイムライン(期間)内に「あとくれ客」が「いまくれ客」に変わるタイミングが揃わないためだ、という話をしました。

起業初心者におすすめなのはDMだという話もしました。

要するにある何かを購入するタイミングに合わせてDMを出さないと、「いますぐくれ」という購入には結び付きにくいわけです。

これを解決するには、1.広告を出し続けるか、2.煽って無理やりいますぐ欲しいと思わせるか、3.欲しい人にだけタイミングよく広告をするか、ということになります。

「3.欲しい人にだけタイミングよく広告をする」というのはGoogleアドワーズ広告方式ですよね。

あるいは属性分けされた顧客名簿を業者から手に入れて、アニバーサリーに合わせて広告をダイレクトに打ちます。

成人式に合わせて着物業者からDMが届く、というのはよくあると思います。
上記の方法はネットを多用しなければならないことと、お金が掛かることから除外します。

Googleアドワーズは広告の入札制度なので最低出稿料で出せるには出せますが、ライバルより露出が少なければ意味がありません。

また検索されないキーワードだと出稿料が引き上げされるので平均して1クリックあたりの単価が高くなる傾向にあります。

業者から属性分けされた顧客名簿を買うというのは、個人情報保護法が施工されてから難しくなっています。

「1.広告を出し続ける」という方法はできればいいのですが、出し続けるということは広告費がかさむ、ということなのでそれを回収できるだけの売上が必要となり初心者向けではありません。ある程度売上げを建てた業者が新たな成長戦略としてとるのが一般的です。

「2.煽って無理やりいますぐ欲しいと思わせる」はテレビショッピング方式です。少ない広告回数、少ない露出でも最大限商品やサービスを煽ることで短期間に売上を建てる方法です。

この方法も初心者には難しいでしょう。なぜなら売る前に広告をしなければならないためです。その広告もテレビのような一斉に大勢の視聴者に対して発信されるような広告媒体として強いものでなければなりません。

テレビ番組内で紹介されると放映直後からネット販売にオーダーが殺到することがありますが、普通に考えればこの機会を得る、または買うこと自体が普通の人には難しいのです。大抵はテレビ局に売上のバックマージンを提供する、といった形で取り上げられているので、純粋に取り上げられることは少ないのです。高い広告枠を先に買うというリスクを冒さなければならないので非現実的です。回収できなければそれで終わりです。

ではどうすればいいかというと、基本的に「あとくれ客」の方が圧倒的に多いわけですから「いまくれ客」に変わるまで待てばいいわけです。

仮にDMを1000通出して反応率が0.01%だと99.9%は非反応率で圧倒的です。

圧倒的な99.9%の中に「あとくれ客」が潜んでいることになります。

この中で想定する期間内に購入してくれる筋のある見込み客の買いたくなるタイミングとうまく合わせればいいわけです。
パチスロのようにリールを回し続けて目が揃うまで待てばいいわけです。

しかし、リールの絵柄が顧客で回転がDMだとすると、揃うまでDMを出し続けなければなりませんよね?
DMを無限に出し続けられるなら確実に反応が期待できると思いますが、広告費はタダではないので掛かった広告費と発生した売上を差し引いて、利益が出なければなりません。差し引いた結果損失になるなら広告をしない方がマシというわけです。

因みに迷惑(スパム)メールは限りなくDMという回転が無料に近いので、大量多回数送信することで小さな反応率でも利益が出るという仕組みです。

現実は広告費は有限でスロットの回数も有限です。

さらに困ったことにDMというのは同じ業者から受け取るたびに反応率がどんどん下がるばかりか、反感すら持たれるようになります。

ハードタッチの広告は迷惑がられるのです。
ここで基本に立ち返ります。

要するに「あとくれ客」が「いまくれ客」に変わるまで繋がっていればいいわけなのでDMで毎度お伺いを立てる必要はないわけです。

DMでの売り込みは即断を促されます。

「いまいるか? or いらないか?」の二者択一です。

これはDMでこのように尋ねているのと一緒です。

「今、くしゃみしたを人はいませんか? いたら返事下さい」

当然、そんなタイミングよく要るという人は少数派なので、大抵は無視されます。

しかし、このように尋ねられたらどうでしょうか?

「くしゃみをしたことがある人はいませんか? 私どもはくしゃみの種類を調べています。アンケートにご協力下さい」
違いは明確ですね。

前者はくしゃみをしたかしないかを尋ねていますが、後者はくしゃみの経験について尋ねています。くしゃみをしたことがない人はいないので、100%該当するはずです。
「あとくれ客」が「いまくれ客」に変わるまで繋がるには「売り込み」ではダメなのです。

売り込みは二者択一の選択を迫ることになるので必要とないと判断されれば思考停止状態に陥ります。
DMで「売り込み」をしないとなると、ではなにをすればいいのか? と思われると思いますが、アンケートを採ります。

DMでは売り込みをせずアンケートを採るのです。
なぜアンケートなのかというと、前述したように「あとくれ客」が「いまくれ客」に変わるまで繋がっていればいいわけなので、「あと」がいつ「いま」に変わるのかを知る必要があるわけです。

孫子の兵法にも「敵を知り己を知れば百戦危うからず」とあります。

見込み客の心理や状態も分からない状態で確率戦を仕掛けても、確率的なリターンしか望めません。
しかし、もし相手の情報が分かっていれば確率は上昇します。

確実的なリターンが望める可能性も高くなるのです。

なんの情報もない状態からの攻めは危険です。情報を得てから待ちに徹して相手の要求に対して柔軟に対応できるのが最適です。

逆張り戦略ですね。

これは例えば訪問セールスと店舗型セールスの違いに似ています。

訪問セールスは相手のタイミングを考えない攻めのセールスなので、蓋を開けてみないと分かりません。身軽なのはいいのですが、相手の要求にすぐに応えられるとは限りません。セールストークで説得するという高等テクニックが必要とされ、嫌がられることも多いでしょう。

一方店舗型セールスは城と一緒なので、相手が攻めて(訪問して)きても商品さえ揃っていれば臆することはありません。そもそも興味を持って来店してきているはずなので嫌がられることはないのです。

戦いもセールスも相手との心理ギャップを埋めるということにおいては共通しています。足りないからこそなにかしらの方法で埋めるのです。

戦いもセールスもできれば、相手の情報を知り、自分の土俵で余裕を持って対応することで有利にすすめることができるのです。

アンケートを採る意味はもう1つあって、売主と買主の心理的ギャップを埋めるのにも役立ちます。売主はこれは売れるだろう、売れるかもしれないという仮説の元に行動しますが、実際には買うか買わないかは買主次第です。

価格設定と販売権は100%売主側にあっても、購入権は100%買主側にあるのです。
売る前に自分の提供する商品やサービスに問題がないかを、アンケートを使って調べておく必要があります。余裕を持って待ち構えます。

足りない要素、不要な要素が見付かるかもしれないし、そもそものビジネスモデルの問題点を発見するかもしれません。

DMを使って売り込みをせずアンケートをすることによって、見込み客の状態を知ることができ、自分の商品やサービスの過不足を確認できます。

単にDMを発送して終わりだと経験値が上がりません。
ポイントは経験値です。経験値というのは熟練度や習熟度と同じ意味です。

確率的な売り込みだけのDMは発送して終わりです。一方的なので届けた相手の情報が不明のままで終わります。既存顧客に出すDMなら別ですが、新規の見込み客に初めて出す場合、相手から反応があってはじめて経験値となるわけです。
仮に反応率が0.01%しかないと、1000通出して10人からの反応です。

この10人を元に残りの990人を想像するのは統計上誤りです。

0.01%の反応というのはいわば異常であり特異です。アテになりません。

二度目があるかどうか分からない統計上のノイズのようなものです。

経験値が0.01%と非常に少ない状態で全体を判断することになるので大局を見誤る可能性が高くなります。
むしろ、1000通出して無視された99.99%の意見を聴かなければ経験値とは成り得ないのです。ここがポイントです。

実際DMを出してどれだけの反応率があるかは不明です。

このご時勢ですからどんなにうまい話もホイホイ乗ってくる人は少ないと思います。オレオレ詐欺以降、警戒心が強まりまったく反応が無いということもあるでしょう。

急がば回れではないですが、DMで短直に売り込むのではなく、まずは相手の情報を得て、DMを発送する度に経験値が増え有利になるような仕組みを作りましょう。
そうすれば小さかった反応率も徐々に上昇していくはずです。

すぐに利益にはならなくても、広告費を使うたびに成功の確度が上昇することになります。RPG(ロールプレイングゲーム)のようにやる度に徐々に強くなっていくようなものです。
シューティングゲームやアクションゲームのようにプレイヤーの集中力とテクニックが必要な方法だと、経験の少ない起業初心者向けとは言えません。

RPGのようにやる度に確実にレベルアップし、セーブデータが残り、途中で中断でき戦略を練ってから再開ができた方がやりやすいはずです。
とはいえ、実際にDMでアンケートを採るといってもアンケートに協力してくれるのでしょうか? 想像すると難しそうですよね。

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