Googleの過剰SEOサイトへのペナルティ予告と検索品質の低下

Googleが過剰SEOサイトへのペナルティを予告しています。
検索アルゴリズムを予告することは珍しいので話題になっています。

▼Google、“過剰SEO”サイト対策のアルゴリズム変更を予告

今回の変更の目的は「内容の充実したWebサイトを過剰にSEOされたWebサイトと差別化するため」だそうです。

内容の充実したWebサイトと過剰にSEOされたサイトはどう違うのか?
過剰にSEOされたサイトというのは直感に反しますよね。
内容の充実したWebサイトは分かります。コンテンツが充実しており、検索エンジンのランキングを上げる手段に頼らないサイトのことだと思います。

一方、過剰にSEOされたサイトというのは、コンテンツの品質よりも検索エンジンのランキングを上げる手段に特化したサイトということになります。
見る人のためというよりも、検索エンジンに対してコンテンツが最適化されているサイトのことです。

で、変更は「過剰なSEOはペナルティ」というものです。
なにか腑に落ちないわけです。どういうことかというと、SEOというのは、検索エンジンの評価への親和性が高いことを意味します。
つまり検索エンジンの考え方に従ったコンテンツ作りをしている、ということです。
だからこそ検索エンジンの検索結果の上位に位置しているわけです。

それがダメということは、「私が良いというものはダメである」ということです。まるでとんちですね。
というのも、結局検索エンジンというのはどこから収入を得ているかというと広告主からです。

Googleが良いと思っても、それを判断するのは検索ユーザーであり、検索ユーザーがいかに広告をクリックするかは検索結果と訪問したコンテンツの関連性の高さに比例します。
関連性が低い検索結果が増えてくると広告主は「広告が表示されてお金は取られるのに、成果がまるで上がらない」と嘆くことになります。

「私が良いというものはダメである」というのはそういうことです。
ではサイト管理者は過剰なSEOを放棄すればいいのかというと、そう単純なものではありません。

というのも過剰なSEOというのは実は「コンテンツ重視」のサイトだからです。訳が分からないですよね? GoogleとSEO業者のイタチごっこは従来の単純なHTMLタグの操作からバックリンクスパムやリンクファームスパムを経て、シンプルなコンテンツ重視型になっています。

つまり、Googleがあれもダメ、これもダメとアルゴリズムを変更していった結果、SEO業者もそれに追随して、ついにはシンプルなコンテンツ重視型になっていったのです。
Googleが検索エンジンの検索結果の上位を狙ったSEOサイトを排除していった結果、逆に「検索エンジンの検索結果の上位を敢えて狙わない」というノーガード戦法がSEOの真髄となっていったのです。
検索アルゴリズムの変更とペナルティが一巡してしまったのです。

そうなると問題はどのサイトが良くて、どのサイトが悪いのかが分からない、というどんぐりの背くらべに陥ることです。
減点法で評価していった結果、サイト構築と運営方法に冒険がなくなり、どれも似たり寄ったりとなってしまったのです。
上級者が誰も下手な失敗を犯さなくなった今、どれを上げてどれを下げるかという基準にブレが生じてきています。

検索アルゴリズムの変更とペナルティが一巡したからといって、また初期の頃には戻せません。もし戻してしまうと、これまで排除してきたガラクタのようなサイトが復活してしまうからです。

▼Google、ドアウェイページへの取り締まり強化に対する対処方法

しかしこのままでは、いつまでも検索結果を「優良サイト」が独占し続けます。「優良サイト」が独占し続けるのは良いことだと思うかもしれませんが、検索ユーザーはマンネリを嫌います。

例えば、あるキーワードで検索した時に、あるサイトばかりが上位に表示されたとします。そのサイト群のコンテンツにスパムはなく、品質も良いものだとします。
しかし、いくら品質が良くても検索ユーザーは人間です。

一度得た情報というのは、二度は要りません。
上位のサイトが優良過ぎていつも変わらないと検索ユーザーは飽きてしまいます。
飽きるということはアクションが鈍くなるということです。
当然、広告のクリック率も下がります。

広告のクリック率は下がりますが、広告主はその広告枠を巡って競争入札を繰り返し、広告単価が高くなってしまいます。
必然的に高い広告を払える広告主の同じ広告ばかりになり、クリック率は下がって行きます。
ビッグキーワードの検索結果上位サイトの広告枠は非常に高いのです。

例えば、典型的な問題としてニュースを調べたいとします。
ニュースを検索すると大抵は、そのニュースの情報元が上位に表示されます。
その情報を元に引用して作られたページが数千ページあったとしても、計算によって情報元になったウェブサイトがトップに表示されます。

単にそのニュースの内容を調べたい場合はそれでいいのですが、もう少し突っ込んで知りたいと思うと難儀なことになります。
例えば、そのニュースの背景や信憑性、反論、他説を知りたい時です。
検索結果がそのニュースに関連するほとんど類似した内容ばかりだと、上記のことを調べるのが困難になります。

整理された情報ばかりではなく、背景や信憑性、反論、他説といったノイズも求められてきています。検索ユーザーは情報の二面性を重視するようになっており、一義的な情報提供では納得しなくなっています。

なぜかというとこれは検索エンジンのせいだと言えます。
検索して得られる単純な情報には価値がなくなりつつあるからです。
どんなに素晴らしいコンテンツでも、検索すれば誰もが入手できる情報は紹介する必要はないし、敢えて同じことを発信する必要もないからです。

ですから優良なコンテンツというのは、検索しても得られない情報のことです。これもおかしな話ですよね。
「検索しても得られない情報を検索エンジンで探す時代」です。
しかも、その検索しても得られない情報を発信するサイトは、過剰なSEOをしてはならない、というかすると検索結果の上位には表示されないので知る人ぞ知る情報ということになります。
これが多分ですがGoogleの求めている優良なコンテンツです。

ではGoogleがアルゴリズムを変更して優良なコンテンツを発見できるかというと手遅れかもしれません。
検索しても得られないレアな情報は、もはや検索エンジン使って調べる時代は終わろうとしているからです。

例えば、芸能人が近況をブログで報告する、ということがありますよね。
記者会見をすっ飛ばして、ブログ会見をするわけです。
ブログ会見のメリットは、言いたいことを言いたいように言えることです。
第三者視点を介さないので、ストレートに情報を発信できます。

検索エンジンを使うというのは、そもそもが多くの情報から取捨選択するのが煩わしいからであって、もしストレートに情報源にアクセスできれば不要になるのです。

昔はストレートに情報源にアクセスできる機会は限られていましたが、今は違います。FacebookやTwitterといったSNSがあり、個人メディアが存在するので検索エンジンを迂回せずに、第一級の情報にアクセスできる機会に恵まれています。

記者やアーティストが直接発信する情報に勝るものはありません。
仲良くなれば質問に答えてくれることだってあります。
当然、広告主も競争入札で広告単価が高くなる検索エンジンに見切りを付けて、より有望なメディアに集まります。

個人メディアが知れ渡れば、アルゴリズム変動に影響されペナルティを受けることもありません。
Googleが過剰SEOサイトへのペナルティを実施しようとしている背景には、検索結果の品質低下と、検索エンジンの求心性低下といった理由があるのです。

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【引用元 goo イメージサムネイル】

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