シンギュラリティと大失業時代 その7 未来学者カーツワイルの見る世界

では具体的にはどのような未来になるのでしょうか?
未来学者のレイ・カーツワイル氏は著書の「特異点は近い」の中で特異点()が不可避であることを喧伝しています。

▼シンギュラリティ大学でのレイ・カーツワイル氏の講演

最近ではシンギュラリティサミットが開催されるなど、人工知能の分野への興味は加速しています。
つい先日、アメリカのオバマ大統領が脳機能を10年がかりで解明するプロジェクトを宣言したことが話題になりました。

、10年がかりで解明へ=オバマ政権が計画―米紙

カーツワイル氏によると未来はこのように変わるそうです。
日本でも話題になった「京」のようなスーパーコンピュータは、このまま半導体技術が加速していくならば2013年には人間の脳機能をシミュレートできるようになり、2025年には人間の脳を解析したデータ自体を、ネット上にアップロード可能になると予測しています。

例えば、おじいちゃんの記憶を吸い出してネットにアップロードしておけば、お墓参りのついでにおじいちゃんの人工知能と会話ができる可能性がある、ということです。

ここで重要なのは技術の加速度です。

カーツワイル氏は、収穫加速の法則(しゅうかくかそくのほうそく)を提唱しています。収穫加速の法則とは、一つの重要な発明は他の発明と結びつき、次の重要な発明の登場までの期間を短縮し、イノベーションの速度を加速することにより、科学技術は直線グラフ的ではなく指数関数的に進歩するという法則です。

指数関数的というのは、例えば2という数字であれば、2→4→16→256→65536というように二乗になるようなことです。 1→2→3→4→5 と直線的な増加ではなく爆発的な増加である、というニュアンスです。

カーツワイル氏の提唱する収穫加速の法則は分かりやすく言えば、人間をサポートする技術が強化されれば新技術の開発も大幅に進む、ということを意味しています。
コンピュータの性能がよくなれば、もちろんそれは起こりえます。

話は戻ります。
最新のスーパーコンピュータは約10年で、現在1000ドル(日本円で12万弱)で販売されているパソコン並に低価格化する法則性があることを見つけています。
スマホ程度の端末であれば今の数百倍~数千倍の機能になるでしょう。

収穫加速の法則によれば、パソコンが人間の計算力と同等になるのが2020年代で、人間の脳すべてがワンチップに乗るようになるのが2040年代の中盤になると計算しています。
人間の脳がまるまるシミュレートできるようになると、シンギュラリティが起きるという話は最初にしました。

シンギュラリティ以降は収穫加速の法則は爆発的に加速します。
コンピュータの知能が自己を規定するプログラムを改良することが出来るようになると、人工知能は指数関数的に増大するからです。

つまり、人工知能が自分を自分で改良できるようになると、想像もつかないような知能爆発が起きるということです。
人が一人前になり、結婚をして子供を産み、教育するというプロセスで何世代にもわたり改良を繰り返してきたことが、コンピュータは瞬時に無世代で行うことができるわけです。

▼「数的能力をもつハエ」が実験室で「進化」

ほ乳類や鳥類、両生類などで「初歩的な数学的能力」があることが確認された種は意外に多い。40世代にわたる「教育」の結果、「数を数える能力」をもつショウジョウバエが誕生したという研究も

今の我々には見当もつきませんが、カーツワイル氏は、「今日の人間の科学者よりも知能が1000倍も高い科学者が1000人いて、今の人間よりも1000倍の速さで頭を働かせるとしたら、いったいどれだけのことができるだろうか。 彼らにとって、1年は、(現在の)1000年に相当するはずだ。 だとしたら、どれだけの成果が出せるだろう?」と述べています。

2040年代の中盤には、「1年間に創出される知能は、今日の人間のすべての知能よりも約10億倍も強力になる」とも述べています。

続く。

【引用元 goo イメージサムネイル】

【goo Imgae】

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