現実になってきた円高50円台 狙われた日本

今月の27日に日銀は金融政策決定会合で追加の金融緩和に踏み切った。
しかし、緩和決定後に円相場は3日連続で戦後最高値を更新。
緩和効果は発揮されず、円高に歯止めはかからなかった。
日銀の白川総裁は「現時点での円高は、企業の心理や収益、輸出などに与えるマイナスの影響が大きい」と急激な円高に強い懸念を表明した。

さて、円高のニュースが連日騒がれていますよね。
76円だったドルが連日75円台まで下がり続けたことがニュースになっています。いまや専門家の間では「50円台まで下がり続ける」という見方まで出てきています。でも相変わらず日本のマスコミはのんきです。

三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏はこのように予測しています。

「ドルは今後1~2週間で『70~75円のレンジ』に移るでしょう」
「そして早ければ年内に60円台に突入するかもしれません」

いままでちょっとずつ下がっていたドルがここにきて急激に値を下げているというのです。

しかもその速度は異常で、「早ければ年内に60円台に突入」と見られています。

なぜこのような不自然な値動きになるのでしょうか?
宇野大介氏によれば理由は、こうです。

「米国の要人が量的金融緩和(QE3)をにおわせたことが、ドル全面安のキッカケです。これを境に為替マーケットの主要テーマは、ユーロ危機から米国の景気問題に移行しました。本格的なドル売りのスイッチが入ったともいえます」

どういうことかというと、この間ユーロ危機はとりあえず借金の50%引きでなんとか合意に漕ぎ着けそうだということで、ギリシャ破綻の結論が11月に先延ばしになりました。ヨーロッパ危機の次はアメリカの景気問題ということで不安が再燃しているということです。

しかし、これは裏の側面があります。マスメディアではほとんど取り上げれていない問題です。そのヒントはどこにあるかというと、円高が進んでいるのに一向に「円が強い」ことを実感できないことです。

例えば、円高が進むと「ガソリンが安く買える」と言われていますが、依然として高止まりしてますよね。輸入がしやすくなるはずなのに、小麦などに代表される食品も安くなることはありません。
唯一実感できるのは海外旅行くらいです。
あまり誰も疑問に思いませんが、これは大変おかしいことなのです。

つまり、これは通常の円高ではないことを暗示しています。
実体経済に反映されない円高なのです。
日本は「何者か」に狙われているのです。
狙われているのは個人投資家と小金持ちです。

前回も紹介しましたが、為替や株式の乱高下は仕組まれているのです。
信用不安を煽り資産を流動させることで儲けている人たちがいるのです。
そのため、安住財務大臣が為替介入をするとほのめかしてもいっこうに効果を発揮できないでいます。

ここで為替介入について簡単に説明します。
日本にとって為替介入というのは、円の平均化を計るためのものです。
日本は輸入も輸出もよくしているので、円が強すぎても弱すぎてもダメなのです。

そこで今回のように円高ドル安の場合は、円売りドル買い介入を行います。

要するに政府が円でドルを買い支えるというわけです。
こうすることによって円の平均化が行えます。

ではなぜ日本は為替介入をせずに放置しておくのか?
口先だけでほのめかしているのか?
ものすごい裏があるのです。

前回の円高の時に日本が単独介入をしたのを憶えているでしょうか?
一時持ち直したものの結局は円高が進行し失敗しました。
「介入をする」ということはどういうこかというと、安かったドルが高くなるということになります。

つまり、安くなったドルを買っておけば、介入によって高くなるので、その差益で儲かることになります。
安い時に買って、高い時に売れば儲かるという基本原理です。

ドルが値を下げているというのは2つの側面があります。

ひとつは、純粋にドルが値下がりして困る人がいる
ひとつは、ドルが値下がりした後に介入によって値上がりを喜んで待つ人がいる

あなたが世界的な投資家だったとして、ユーロ危機で損した分はどこで取り返せばいいか考えてみてください。

やり方はこうです。

投資家同士が結託してドルを売り、円を買います。
円高ドル安が進行していくと、アメリカが経済危機だと騒ぎ、その他の個人投資家も騒ぎはじめ右倣えで「大きな釣り針」にかかりはじめます。

そうすると一層、円高ドル安が進行していくことになります。
不安を煽るニュースは連日、釣りを成功させるための舞台装置になっています。
日本は震災後ボロボロで経済がよくもなっていないのに、勝手に自国の通貨が上昇するので大慌てです。

そこで日本は自国企業を守るために為替介入という手段に踏み切ります。
介入が行われると円が売られドルが上昇します。
投資家がドルを売り円に換金しているわけですから、この介入が行わると大変困ることになります。

しかし、カラクリがあってもし一部の人たちだけ(釣りの仕掛け人)が、直前に介入の情報を知ったらどうなるでしょうか?
介入の直前に今度は円を売り、次に高値がつくだろうドルを買っておきます。
このタイミングは非常にタイトで微細です。

あとは介入が行われれば、当の釣り師達だけは逃げて、この釣りに巻き込まれた大勢のFX素人達が彼らの餌食になるというわけです。
因みに介入には単独介入とは逆の協調介入がありますが、アメリカと協調して介入をしなければ効果は薄いと言われています。

前述したように相場を操っている大物相場師に逃げられてしまうからです。
日本とアメリカの出口と入口を抑えないとうまくいかないのです。

ところが前回の介入時にはアメリカの協力が得られず、単独介入しかできなかったため効果が続かなかったのです。
どういうことかというと、アメリカは「この事実」を知ってて協調介入しなかったということです。

そのため、今日本が介入しなければならない時期にきているにもかかわらずできないのは、また釣り師にやられる可能性があるためです。
安住財務大臣が「口先介入」と批判されていますが、これには理由があるのです。政府はこのカラクリを知っているのに、アメリカが怖くて言い出せのです。

日本がアメリカに援助をすると国内外から不満が発生しますが、為替という匿名の舞台で偶然を装った方法であれば、莫大なお金をアメリカに送金可能です。

そこで一計として敢えて「断固として介入します」と言ってみたのです。
「これ以上円高が続けば介入します」と言ってるのに、いっこうに円高の気配が収まらないのは非常におかしいことですよね?
ということは…みなさん早く気が付いて下さいよ、という暗号だった可能性があります。

今後の考えられるシナリオはこうです。
日本が介入をせずに見守るだけだと円高は年末には60円台になり、最終的には50円台に到達。介入をしても短期的な効果しか得られず、多数の投資家の屍を築き、やはり円高は進行。

円高が進行すると国内生産が難しくなるため、企業が海外へ進出します。
東日本大震災の影響で、増税も可決され、日本の産業が空洞化することになります。日本の国力が低下します。

そうすると、アメリカとしては日本のTPP参加を進めやすくなるわけです。
強い円で海外の企業を買収するというのも手ですが、企業の国際化が進み、それがTPPの後押しへと繋がるので織り込み済みです。

日本が企業を分散させる先はアジアですから、産業空洞化で日本を屈服させた後に、太平洋をはさんで東南アジアと東アジアまでを手中に納めて、これから人口増加で台頭するであろう中国、インド、中東、そしてロシアに対抗する力を蓄える戦略だと考えられます。
すべてはシナリオ通り進んでいるというわけです。

ウィキリークスが潰された今、真実を伝えるメディアもなく、盲目的に世界は予定された破滅へと突き進んでいます。
民主主義によって積算的に決まったことを民主の力によって覆すには、デモしかないでしょう。

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