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ついに発見!? 成功するネットビジネス 「裁定取引と付加価値」

というわけで、前回から引き続き特集に差し替えてお送りします。
「成功するネットビジネス」の第二回目は、裁定取引と付加価値について。

前回はプロローグで以下の話をしました。

・不景気のお陰で、個人バイヤーと取引しなかったメーカーが、取引をしてくれるようになったこと。

今回は、Yahoo!と提携した中国随一の最強ECサイト「淘宝網()」の可能性についてです。

タオバオ(淘宝)

タオバオは、日本ではまだあまり知られてはいません。
しかし、中国ではEC流通総額の8割以上を握り、ネットユーザーなら誰もが使うサイトです。
人口比でいったら、日本の楽天やヤフーを足してもまだ足りないくらいの市場を持っています。

タオバオ(淘宝)中国本家

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ヤフーがタオバオと提携した理由は3つあります。

1つは、中国の富裕層相手にメイドインジャパン製品が高く売れるため。
1つは、バイヤーを通さず日本の小売または個人に製品を卸せるため。
1つは、日本の他ECサイトの販路とは異なる販路を作り牽制するため。

一つ一つ説明しましょう。

「中国の富裕層相手にメイドインジャパン製品が高く売れるため」について。
中国の経済発展は著しく、その多くはまだ貧困層であるけれども、海外貿易で成功した一部の富裕層は驚くほどお金を持っていると言われています。

中国のごく一部の富裕層は品質の良い海外の製品を買い漁っています。

上海万博は海外企業が中国の富裕層に売り込みを行う博覧会でもあるのです。
因みに日本製品では、全自動洗浄トイレが大人気のようです。

次の「バイヤーを通さず日本の小売または個人に製品を卸せるため」について。
経済大国となった中国ですが、お金持ちになれたのはごく一部でした。
ほとんどの国民は貧困ま中で暮らしていると言われています。
中国では、「蟻族」と呼ばれる貧困層が急増しているそうです。

蟻族とは大学など高度な教育を受けたけれど、働き先がない、あっても低賃金・低所得の人たちのことを指します。日本ではまだそれほどひどくはありませんが、中国では大きな問題となっています。

彼らの平均月収は2000元(約2万6000円)未満で、大中都市の都市部と農村部の結合部分にある都市化に立ち遅れて生活水準が低い都市の中の村に集まって暮らしています。東京で言えば、武蔵野や多摩といったところでしょうか。

年齢はほぼ22~29歳、大部分が大学を卒業して3年。彼らは家賃が安く、居住面積が狭く、衛生条件が悪い賃貸住宅に居住しています。
彼らの多くは、80后(1980年代生まれの世代の意味)と呼ばれています。

中国で「独生子女(一人っ子)政策」が始まった1980年代に生まれ、家庭では「小皇帝(小さな皇帝)」として君臨し、望んで叶わぬことがないくらいに甘やかされて育ったとされています。
しかし、今や哀れな境遇に陥り、思い通りにならぬ世間にいら立ちを覚えているのが実情です。
北京だけでも10万人以上はいると言われているので、日本のニートなんてまだかわいいものです。

さて、そんな貧困層が今よりもっとお金を稼ぐにはどうすればいいか?
昔は海外への出稼ぎでしたが、今はネットがあります。
海外に出なくても、外国語ができれば海外とネット取引が可能なのです。
それが、タオバオです。

大学出のエリートも多くいるので、語学に堪能な人もいます。
そんな彼らがタオバオを使って、自国で安く作った製品を海外へ高く売るビジネスに乗り出しているわけです。
中には横流し品や不良品などとんでもないものもありますが、掘り出し物もあります。

注目すべきは、今まで中国に出かけて商品を買い付けていたバイヤーを通さずに、安い中国製品を輸入できることです。
卸を通さないので安く仕入れられる可能性が個人にも与えられた、ということです。
逆に言えば、卸で稼いでいたバイヤーは仕入れ元がバレバレになるため、単に転売するだけでは利鞘を稼ぎにくくなった、ということでもあります。

最後の「日本の他ECサイトの販路とは異なる販路を作り牽制するため」について。
ヤフーショッピングはタオバオと提携しましたが、ライバルの楽天市場は年内に台湾やタイを含め、10カ国・地域への参入を目指すと表明しています。海外進出が過当競争を迎える時代になったわけです。

今後、こういった動きが活発化すれば、物流が大きく発展し、海外発送料が非常に安くなる可能性もあります。
顧客が日本人だけではなく、外国人であることも珍しくない時代が来るかもしれません。

さて、では、日本からタオバオを利用するシーンを考えてみましょう。
まず、タオバオを使って商品を購入するというケース。
中国から物を買うときには、送料や関税、商品の返品や交換に出店者が対応してくれるかなど、考慮しなければならない要素が多いです。

ヤフーが「Yahoo! 」を始めているので、個人として利用するのであれば、同サイト経由で済ませた方が無難でしょう。

逆パターンのタオバオに出品しようというケース。
Yahoo! チャイナモールの逆版として、中国からYahoo! ショッピングの商品が買える「淘日本(タオジャパン)」も立ち上がっているが、Yahoo! チャイナモールと同じく、タオバオの本サイトとは別のサービスとして扱われています。
タオバオのトップページからのリンクは、左上のナビゲーションに申し訳程度に貼られているだけで、あまり目立っていません。

トップページにある淘日本へのナビゲーション
(まだまだ扱いとしては小さいことが伺える)

中国から日本製品を購入できる「淘日本(タオジャパン)」

当然、得られるトラフィックは本サイトに見劣りするだろうし、中国国内のショップで購入するよりも送料等の諸費用がかかります。
それでも「買いたい」と思われるような特徴的な製品でないと、売れ行きは期待し辛いと言えます。

そこでタオバオでの収益を最大化するためには、「直接出店する」という選択肢が出てきます。 しかし、CtoCのECサイトとはいえ、国外からタオバオに出店するハードルは高いです。

申込書を準備する以外に、パスポートの提出、決済システムであるアリペイへの登録、中国での銀行口座の開設、さらには中国人の保証人を見つける必要があるからです。 またサイトも中国語と日本語で作る必要が出てきます。

出店後の運用フェーズではチャット(中国では問合せにメッセンジャーを使ったチャットが好まれている)で即時の問い合わせ対応をする必要もあることも考えると、さらにハードルは上がります。
ショップの出店や運営を代行してくれる業者はある程度存在するので、既に中国とのパイプを持っていたり、よほど中国語に堪能でない限り、パートナーとなる代行業者を探した方が安全と言えます。

タオバオ(淘宝)はリアルタイムなチャット対応が好まれている

中国市場の巨大さ、タオバオの市場占有率に加えて、EC化率の伸びしろなども考えると、ECサイト運営者にとってタオバオは無視できない存在のはずです。
出店や運営のハードルは高いとは思いますが、成長している市場で勝負した方が勝率は高いのです。
中国で勝てる差別化できる商品を持っているなら、一度は出店をまじめに考えてみても良いと思います。

とはいえ、このハードルの高さは異常なので、個人で気軽にやるというのはやはり無理があります。
そのうちハードルは確実に下がるでしょうが、ハードルが低すぎると誰も彼もが参入してきます。 こうなるともはや意味がありません。

オンラインショッピングに影響を与える要因:国別の違い

中国ではモノが悪いことがよくあるので、ショップが返品交換に
誠実に対応してくれるかがカギとなる。

そこで塾長のお薦めは「段階的」です。
現在の問題点は、仕入れで商品を安く手に入るチャンスがある、しかし、うまく行くか分からない、という点です。そこで、段階的にうまく行く部分とうまく行かない部分を分けて、実行します。

中国で製品が大量に作られているのは事実であり、それは確実なことです。
これはうまい部分ですね。
では、うまく行かない部分はなにかというと、それらの商品を個人で輸入することです。

つまり、商品を個人で輸入する部分をとりあえずは、第三者に任せる、ということです。しかし、これでは小売店がメーカーから仕入れるのとなんら変わりません。
流通マージンが上乗せされて、同一企業から仕入れている小売には勝てません。
では塾長ならどうするか?

裁定取引(さいていとりひき)を利用します。
「裁定取引」とは、例えば、ある場所では豊富に存在していて安い商品が、ある場所では極めて貴重で高値で取引されていたとします。
その事実を知っていれば、安いところで買い、高いところに持って行って売るだけで、利益を得ることが可能となります。

裁定取引については、ミリオンハイスクールではミリオンテキストの「長岡式:妄想マーケティング 上級編54」から「上級編58」に分かりやすく説明されています。

例えば、日本などの水資源が豊富な地域では水は希少性が乏しいため、極めて安価です。しかし、この水を砂漠のような水の希少性が高い地域に運んでいけば、高値で売ることができます。

金融の世界でも同様な取引があり、金利の低いところで金を借り、金利の高いところで貸し出せば、元手が少なくても多額の利益を手にすることが出来ます。

これをレバレッジと呼びます。

このような取引が行われた結果、価格(金利)の低い市場では需要増大で価格(金利)が上がり、価格(金利)の高い市場では供給増大で価格(金利)が下がり、次第に価格差や金利差が収斂していきます。
価格が収斂していくこの過程を一物一価の法則(「自由な市場経済において同一の市場の同一時点における同一の商品は同一の価格である」が成り立つという経験則)といいます。

同じ品質(財の同質性)の二つの商品に異なる価格が成立していることが知られている(完全情報)場合、両者の価格差は裁定取引の対象となります。
裁定取引の対象となるまでは、分断された別々の市場として別の価格がついていても、対象となれば価格が収斂していくので、裁定取引には市場の接続、あるいは拡張の効果があることになります。こうすることで、より必要なところへ必要なものが供給され経済の資源配分が効率的になります。

もっと簡単に説明しましょう。
砂漠の街と雨の街があり隣接しているとします。

商品として水を売ることを考えます。
当然、雨の街では水は珍しくないので、タダ同然です。一方、砂漠の街では水がほとんど降らないので大変貴重なのです。雨の街から砂漠の街へ水を売ると儲かります。これが話の骨子です。

しかし、雨の街と砂漠の街の間で水道パイプができたらどうなるでしょうか?
豊富な水が雨の街から砂漠の街に流れるので、もはや砂漠の街では水は珍しいものではなくなるかもしれません。珍しくなくなると、水の価値は雨の街と砂漠の街とでほぼ変わらなくなってきます。これを収斂(しゅうれん)と呼びます。これが2つ目の骨子です。

ポイントは、中国などから安い商品を仕入れても、市場で価格の収斂が起きるため、大して高く売れない、ということです。

そこで、解決策として2つあります。

1つは、中国などから商品を安く買い付けるバイヤーとなって一抜けで利鞘を獲得すること。
1つは、市場で価格の収斂を起こさせないこと。

前者は経済的にも労力的にも難しいので、段階的には最終段階に近いビジネス形態ですからひとまず置いておきましょう。 狙いは後者の

「市場で価格の収斂を起こさせないこと」です。

具体的には、例えば中国から生地を輸入したとします。
生地は一次材料ですので、二次加工が可能です。
一次材料に二次材料を加えて、二次加工することで、元々の生地以上の価値が生まれます。

これがオリジナルであれば、裁定対象とはなりにくいため収斂も起こりにくいことになります。もし完全に完成品だとすると、二次加工は不可能なので日本での販売は価格差だけが勝負となります。
当然、もっとも安く仕入れて安く売った者へと収斂していくことになります。

普通、小売をやろうとする人ができること、というのは完成品を仕入れて価格を調整して売るだけです。
これではネット時代では、裁定取引の対象となり価格収斂には勝てません。
価格comやヤフオクがいい例でしょう。

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