起業における深刻なネットデブリ問題

先日、ドイツの人工衛星「ROSAT」が老朽化のため大気圏に突入し落下しましたね。
今、打ち上げた人工衛星の破片や部品などが問題となっています。
宇宙空間に漂うゴミはスペースデブリと呼ばれていて、非常に危険なものとなっています。

例えば、スペースデブリは、地表から300~450kmの低軌道では秒速で7~8km/s、36,000kmの静止軌道では秒速3km/sと非常に高速で移動しています。

これは一秒間に7キロ~8キロ移動するという意味で、時速にすると約3万2000キロメートルにもなります。

運動エネルギーは速度の2乗に比例するため、スペースデブリの破壊力はすさまじく、直径が10cmほどあれば宇宙船は完全に破壊されてしまうと言われています。

数cmでも致命的な損傷は免れず、さらに数mmのものであっても場合によっては宇宙船の任務遂行能力を奪う可能性があります。

5~10mmのデブリと衝突するのは大砲で撃たれるのと等しいとも言われています。衛星軌道上ではさながら無差別な銃撃戦が繰り広げられていると言っても過言ではありません。
宇宙開発の歴史はデブリ(残骸)の歴史というわけです。

ところで、デブリはスペース(宇宙)ばかりではありません。
もっとも我々の身近な「ネット」に「ネットデブリ」も深刻です。
ネットで情報を発信すると、必ずその痕跡が残ります。

チャットなどのデータがローカルなものは考えにくいかもしれませんが、ブログや掲示板、ツイッターなどの発言は、パブリックとして公開されているため、痕跡が残るのです。

痕跡はサービスを継続していればそのまま残る場合もあるし、サービスを閉鎖後に検索エンジンのキャッシュやトラックバック、リツイートといった引用などによって残る場合があります。

痕跡が残るとどのような危険があるのでしょうか?
発言した内容にもよりますが、現在と過去の立ち位置が違う場合には問題が発生しやすくなります。

例えば、本名で発言したとします。3年前はある問題に反対だったとします。
ところが2年後に問題が改善されて、反対派から賛成派に回ったとします。
反対から賛成という流れには理由や情勢といった文脈が介在しているはずなのですが、痕跡の発見者が必ずしもその流れを時系列的に追ってみてくれているわけではないのです。

つまり、過去に何かしら過激な発言をしたことがあり、過去ではその発言が許されていたのだが、現在ではタブー視されているとします。そこにきて、検索エンジンのキャッシュで「断片的なデブリ」を発見されたとします。

知っての通り、検索エンジンのキャッシュというのは完璧ではありません。
1000ページ作っても、1000ページを全て完全な形でキャッシュをしないのです。アルゴリズムによってあるページだけを部分的にキャッシュしています。

つまり、ある問題になった記事が発見された時に、その記事の前後の記事も存在する場合は、それらも合わせて読まなければならないです。
痕跡が部分的にしか残っておらず、部分を読んで全体とする曲解をされてしまう危険性があります。

現在ネットでは様々な運動が巻き起こっています。
例えば、フジテレビのスポンサーである花王製品の不買運動や、TPPや原発関連の著者に対するアマゾンレビューの荒れ具合など、直接関係のない組織や個人にしわ寄せが起きているのが特徴です。

例えば、嫌韓ブームが悪化すると、韓国系の記事を取り上げた個人のブログが炎上しないとも限りません。
世界情勢が不安定になる中、国民のイライラは増えています。
論理的に考えれば冷静になれるのに、感情的なユーザーによって過剰な反応に巻き込まれる可能性というのは、今後増えていくだろうと思われます。

世の中は変わります。それに合わせて生きようとすれば、自分の主義主張もどんどん変わっていきますよね。しかし、ネットでは「立ち位置」というスタンスが重要視されます。スタンスがその人の信用度として機能していたりします。

自分の主張を180度変えるような転回には保守的なのです。
大抵は流れに逆らうような意見は排除されてしまいます。
非常に危険な兆候です。

このような問題に巻き込まれる可能性は誰にでもあります。

今は全然問題がない発言でも、何年かしたら決して言ってはいけない発言となっている可能性があります。言質をとられることになります。

未来で何かが起きると、ネットユーザーの全体的な傾向として、原因と結果を掘り下げようとします。原因はなにか? その要素はなにか?

しかし、複雑な問題ほど問題の核を特定できるようなことはなく、曖昧です。

とはいえ怒りは収まらないので、矛先は「それに近しいなにか」に向けられることになります。応援や支援していた人のブログが槍玉に挙げられてしまう可能性があります。
それにもし自分が抵触していたとしても、現時点では分からないのです。

特に問題なのがネット起業です。
例えば、ネット起業をしていれば、初期には様々な試行錯誤をしなければなりません。サービスを立ち上げれば宣伝をしなければなりませんよね。
新規事業には失敗がつきものです。新しいことをするというのは、良いことも悪いこともあるのです。

しかし、もしそのチャレンジを過去に遡って追跡されたらどうでしょうか?
非常に失敗し辛い嫌な環境になりますよね。

例えば、最近話題になった「カレログ」を覚えているでしょうか?
カレログはスマホのアプリで、彼氏を追跡するためのアプリとして登場しました。

彼女が彼氏の浮気を防止するため、あるいは彼の動向を把握するために彼氏のスマホにこっそりとインストールできる、というもので、ネット上でウイルスアプリとかスパイアプリだという非難の声が噴出しました。
テレビでも取り上げらて、しまいには総務相までが苦言を呈する事態となってしまいました。

問題はここで終わらず、カレログが改善された後も、一部の過剰なユーザーからの避難は今も続いています。カレログの運営会社である有限会社マニュスクリプトには今も苦情が届いているそうです。

ネット上で問題を起こす、あるいは問題を認定されてしまうと、ネトウヨと呼ばれるいわゆる過激保守派(矛盾してますが…)によって粘着ストーキングされてしまいます。
こうなってしまうと、新たに新規事業を立ち上げようとしても、常に過去のことを引き合いに出されて邪魔されてしまいます。

ネットとは関係のなさそうな飲食店にも言えることで、食べログといったレビューサイトに過去に一度でもクレームがつけば、そのクレームの真偽はどうあれユーザーはそれを過大評価する傾向にあります。

もし店主が改善をしたとしても、過去のネットデブリが消えない限りは、ネット上では汚染されたままなのです。
ここがとても重要です。

とはいえ、ネットの評価を気にして運営するのは本末転倒です。
一昔前はユーザーの声を聞いていれば改善できたものが、今はそうではなくなっているのです。今のユーザーの声は店側の利益を度外視したものとなっているため、ユーザーの声を聞き過ぎると当然のように採算割れしてしまいます。

自分にとって最適な起業方法を探す、あるいは快適な事業展開を探すためには、多くの試行錯誤と失敗が必要となります。
お金を掛けずに自由に起業できると思われていたネット起業なのですが、ここ最近は「失敗を認めない」厳罰化傾向にあります。

今後ネット起業を続けていく上で大事なことは、ネットデブリを少なくする非痕跡型のステルス展開をするか、大資本を使い正々堂々と王道を行くの二種類になると思われます。

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