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引き寄せの法則 その3 コペンハーゲン解釈

前回は二重スリット実験で、電子の性質が波であるか粒子であるか確かめると、矛盾した結果が生じるというミステリーを紹介しました。

説明が長くなるので先に述べておくと、「電子は観察すると状態を変化させる」のです。人が観察した時だけ変化するのです。

こんなことって信じられますか?

電子に意識があって、人に見られているということが分かるのでしょうか?

二重スリット実験をやった人も、まさかこんな結果になるとは予想もしていなかったのです。

超一級のバリバリ理系の科学者がこのオカルティックな結果に「そんなバカな!」と突っ込みをいれたであろうことは容易に想像できますね。

さて、引き続き実験Cをどう解釈すればいいのでしょうか?

当然、実験結果がおかしなことになるのは、観察装置(センサ)に問題があるのではないかと考えるはずです。

そこで、実験Cを調査する方法として、電子が通ったかどうかを観察するセンサを至るところに配置して観察してみることになりました。

すると不思議なことにただ観測する行為が加わっただけなのに、これまで干渉縞を作っていた電子がただの粒子に戻ってしまったのです。

スクリーンにはスリットの形同様の電気のコンセントのような痕跡が出来たのです。

最初からこの痕跡が生じたのならば矛盾は無かったのですが、観測という手が加わった途端に干渉縞が見られなくなったのです。

もちろん、観測という行為をやめてしまえば干渉縞が再び発生します。

この結論を踏まえると「電子は観察すると状態を変化させる」となってしまうわけです。

「だよね~」ともちろん納得するわけには行きません。

では科学者たちは、この実験Cをどのように解釈したのでしょうか?

おさらいですが、実験Cは大きな「矛盾」をはらんでいました。

電子が「波」であっても「矛盾」するし、電子が「粒子」であっても「矛盾」する。

「矛盾」があったときはどうすればいいか?

矛盾とは現時点で秩序立てて説明できない事象なので、矛盾を含めて説明できる新理論を構築すれば解決することになります。それが量子力学です。

では、もう一度、実験Cを見直してみましょう。

ひとつひとつの実験事実を素直に解釈してみます。

【事実1】

飛ばされた電子は、スクリーン上には、「点」として観測された。

【結論】

この事実により電子は「位置」を持った「粒子のような存在」であるといえる。

【事実2】

干渉縞の形は、スリットAとスリットBの位置で決定される。

【結論】

干渉縞とは、スリットAとスリットBを同時に通り抜けた「波」が干渉しあって、作り出すシマ模様である。

ゆえに、電子は、2つのスリットを同時に通り抜けられるような存在でなくてはならない。
したがって、電子は、空間的な広がりを持ち、2つのスリットを同時に通り抜けられるような「波のような存在」であるといえる。

【事実3】

1個を飛ばしたときに、スクリーン上のどこで観測されるかという確率は干渉縞の形にしたがう。

【結論】

電子は、スクリーンに到達して観測される前は「波」である。
だから、波である電子は、2つのスリットを同時に通り抜けることができて、干渉模様を作ることができる。

ただし、この「波」の正体は「粒子がどこで観測されるかの確率の波」である。
そして、電子がスクリーンに到達して、観測されると、電子は「粒子」になる。

もっと優しく説明するとこうなります。

実験Cから導かれた答えは、電子はそれ単体で波の性質を持っているということ。波だから広がって2つのスリットを同時に通り抜けられる。

ただし、この波の正体というのは海の波紋のような波ではなく、確率の波というのが新しい発想なのです。

スクリーンに発生する干渉縞というのは、よく見るとグラデーションがあります。

電子が水の波紋のように干渉してスクリーンに到達するということは、必然的にスリットAとスリットBの中央部分がもっとも白く感光することになります。

中央がもっとも白く、それを挟むようにして干渉によって感光しなかった黒い部分があり、それをさらに挟むようにして白い部分があり、シマシマのグラデーションを作っています。

イメージとしては真ん中がもっとも高い頂点をもつ山状の波を思い浮かべて下さい。

もちろん電子は水のような波紋とは違うので、波といってもそれは確率の波というわけです。

この確率の波というのは、「電子が存在する場所の確率」のことです。

観測するともっとも電子がよく観測される場所が、スリットAとスリットBの中央部分であり、山状の波の真ん中なのです。

これを平面グラフで表わしたものが波動関数と呼ばれます。

つまり、スクリーンにできた干渉縞というのは確率をイメージ化したものだった、と考えて下さい。

さて、ともかく、こうした事実をふまえて素直に解釈すると、繰り返しになりますが実験Cはこのように説明できます。

【事実3】

電子1個を飛ばしたときに、スクリーン上のどこで観測されるかという確率は干渉縞の形にしたがう。

【結論】

電子は、スクリーンに到達して観測される前は「波」である。
だから、波である電子は、2つのスリットを同時に通り抜けることができて、干渉模様を作ることができる。

ただし、この「波」の正体は「粒子がどこで観測されるかの確率の波」である。
そして、電子がスクリーンに到達して、観測されると、電子は「粒子」になる。

これは端的に言えば「電子は観測される前は波であり、観測されると粒子になる」ということを意味します。

「ええええ?!」って思いますよね?

直感に反すると思います。

まるで「だるまさんが転んだ」の遊びのように、観測してないときは波で、観測すると粒子になる、ということですから、その理由が知りたくなります。

あまりにも荒唐無稽で信じられないかもしれません。

「観測される前は波だけど、観測すると粒子になるってマジ?」と思われると思います。

因みにこの解釈には名前がついていて「コペンハーゲン解釈」と呼ばれています。

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